The only promise.』の続き?【04.11.08】


「パパ、約束しちゃったけど、また破っていい?」

と、ニコニコ悪びれもせずパパ。

「…は?」

待て。
俺、散々悩んだんだけど、アレなんだったんだよ!?、と焦るシンタロー。

「だってシンタロー、パパが死んだら寂しいでしょ?」

と、サラリと笑ってパパ。

「バっ…なっ…!」

(バカ、何言ってやがる!)と言いたいが、言葉にならず恥ずかしくて赤面するシンタロー。

「ね、パパ。
 シンタローに寂しい想いはさせたくないから、あの約束なしね」

って、やっぱりニッコリと笑うパパ。



『自分のために何かをやれ』と素直に?言える人々。【04.11.10】 例:ハーレム。 「リッちゃん、俺のためにメシ作っとけよ。  7時までにな!  ナイター見ながら喰うんだからよ」 「…自分で作れよ」 「何か言ったー?」 チラリと光る凶器。 「…いえ、何でもございません」 例:サービス。 「ジャン、それ洗っておいてくれないか。  もちろん、手洗いで。  私が着るモノなんだから、それくらいやってくれるよね」 「…喜んで」 本当に喜んでやるのか、 固まった笑顔を浮かべながらやるのか、ちょっと本気で興味深い。 例:コタロー。 「ちょっと、家政夫。  僕アレ欲しいって言っただろ、早く取ってきてよ」 「…え、あの空高くそびえ立つ木の上のヤシの実でしょうか?」 「そうだって、言っるだろ。  早く行ってよ、この僕のために!」 例:パパ。 「シンちゃん、お願いだからパパのモノになってよ」 「は?」 「パパのために、傍にいてよ」 「…バカじゃねぇの?」 「うん。  パパは、シンちゃんに対してはバカだよ」 ニッコリ笑って言い切ってください、パパ! パパは、何だかんだで無欲であること希望。 世界が欲しい、と思ったのも、 傍迷惑極まりないけれど、暇つぶし程度でいいよ。 ただシンタローに対してのみ、我侭だといいなー。 欲、って生々しいモノじゃなくて、 我侭、っていう何処か可愛い感じで。
マジ→ジャンサビ前提マジ→シン・サビ←(尊敬)シンなマジックとサービス会話。【04.11.16】  「兄さん、あなたは奪う人だ。  奪われる者の気持ちなど考えたことなどないでしょう?  思い知ればいい。  奪われる者の気持ちを――私の気持ちを」 口元を歪め、サービスが笑う。 これは、過去の報いなのだろうか。 サービスからジャンを奪い、さらにルーザーを止められなかったことの。 けれど、サービス。 お前は知らないだろう。 奪っても、満たされない私の気持ちなど。 奪った彼は結局、私など見ることはなかった。 奪ったところで、いつも私は満たされることはなかった。 初めて満たされたと思ったのは、あの子が生まれたからだった。 すべてが、愛おしかった。 信じられないほどに、甘く穏やかな日々。 「何も、言わないんですね」 勝ち誇った笑みで、告げてくるサービス。 「…あの子は、お前を慕っている」 それを利用するのか、言外に問えば、静かにサービスは笑う。 「知ってますよ。  私も、彼を嫌いじゃない。  けれど、あなたを同じ目に合わすことができれば、そんなことどうでもいいんですよ」 悪いのはあなたです、と最後に笑ってサービスは出て行った。 そうだよ、サービス。 お前に言われるまでもなく、悪いのは私だ。 ――だから、あの子を苦しませないでくれ。
そこはかとなくマジティラ現場を目撃したシンタロー。【04.11.18】 なんとなく雰囲気を漂わせるふたりを目撃したシンタロー。 パパに対して、不信と不安が募って無言。 パパ心配。 「シンちゃん、どうしたの?」 「…別に。  母さんの時も浮気したのかと思っただけだ」 「…どういう意味?」 「…だから、別に」 パパを一切見ようとしないシンタローに、パパ呟く。 「私は、浮気した時なんてないよ」 「…あっそ」 「でも、寂しさを紛らわすことは…したかな」 シンタローがやっと振り向く。 そして、視線を合わせたままに呟く。 「…あっそ」 「…うん、ごめんね」 じっとパパを見つめて、視線を逸らす。 「…別に」 寂しくさせたという自覚もあるから、何も言えないシンタロー。 でも、傷ついてしまう。 そんなシンタローに、パパはもう一度謝る。
シンタロー記憶喪失。【04.11.25】 「アンタ誰?」 「…私のことが、解らないのかい?」 「まったく」 無表情でサラリ。 「何も、思い出さない?」 「だから、まったく」 「…そうか。それなら、いいよ」 マジック、シンタロー残して去る。 「…何なんだ?」 ひとり残されたシンタロー。 痛む胸もなく、ただ呆然とマジックの出て行った扉を見つめる。 +++ 「…もっと、取り乱すかと思ってましたよ」 と、ティラミス。 「戻る見込みはないのだろ?」 「…シンタロー様自ら、望んだことのようですし」 「…それなら、私は何もできないよ」 +++ 「お父様、怒らないのですか?」 怯えが僅かに見える目。 けれど、それでも逸らすことなく見つめてくる目。 「シンタローが、望んだことだろう?」 「…そうだけど」 「だったら、どうにもできないよ」 静かに、マジックは笑う。 「…お父様は、もう前みたいにシンちゃんに接しないの?」 「接しないね」 「どうして?」 「彼は、私のシンタローじゃない。  私の愛しているのは、彼じゃない」 だからだよ、と、マジックはまた笑う。 「…お父様は、本当にシンちゃんが好きだったんだね。  シンちゃんだから、好きだったんだね」 「…そう何度も本人にも、周りにも示してきたつもりだったけど、  誰にも伝わってなかったみたいだね」 「…ごめんね」 「お前が謝ることじゃないよ」 「…うん。  でも、ごめんね」
卵焼き。【04.11.29】 塩味で辛めなものと砂糖たっぷりで甘めなものと、 其々の家庭の味がある卵焼き。 パパの好みは、塩味ベース。 シンちゃんのご飯はパパ自らのため、卵焼きは塩辛いお味。 が、幼稚園(あるのか?)で、 お弁当のおかず交換の際に知ってしまった甘い卵焼き。 お子様味覚にはもってこいの甘さがお口に広がって、 シンちゃん、ころりと砂糖ベースに転がる。 「パパ。  卵焼き、甘いのがいいー。  明日から、お願い」 ってニッコリ微笑まれちゃった日には、パパ喜んで砂糖ベースをお作り致します。 が、自分は食べられないんだよ。 もう、無理なんだよ。 今更変えられないよ。 な境地に達しちゃってるので、食べるのは無理なパパ。 シンちゃんが小さい時はそれでもよかったけれど、 大きくなって極まれに、ご飯を作ってくれちゃったりする時は、 出てきた甘い卵焼きに嬉し涙以外のモノを流しながら頂きます。
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